女性・こども専門外来
一般の泌尿器科は男性が多いため、非常に受診しにくいと思います。そこで金曜日の午後を、女性、こども泌尿器疾患の外来としました。
女性泌尿器科では次のような疾患や症状を診察・治療いたします。
尿失禁(尿漏れ)、頻尿、排尿困難、血尿、急性膀胱炎、腎盂腎炎、下腹部痛(慢性骨盤痛症候群)、性器脱(子宮脱、膀胱瘤)。 こどものおちんちんのこと、おねしょなどで悩んでいるおかあさんの相談。
尿失禁(尿漏れ)
- ▼成人女性の4人に1人が尿もれで悩んでいます
- 尿もれやトイレを我慢できないといった悩みを"年だから"といって我慢したり、誰にも相談できずに悩んでいる人も多くいます。 しかし、尿もれは、成人女性の4人に1人とたくさんの人に見られる症状なのです。特に女性では出産・加齢・肥満などによって膀胱を支える筋肉が弱くなり尿失禁になることが多いのです。
- ▼あなたの尿漏れは?
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- 咳やくしゃみ、大笑いするともれてしまう
- 重い荷物を持ったときにもれてしまう
- 坂道や階段を降りるときにもれてしまう
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⇒ 腹圧性尿失禁 |
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- トイレに行くまで我慢ができずにもれてしまう
- トイレに行く回数が多い
- 冷たい水で手を洗うと尿がもれそうになる
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⇒ 切迫性尿失禁 |
- ▼尿失禁の治療法 ([¡]印の付いている項目をクリックすると関連情報が表示されます)
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骨盤底筋体操 [¡]
肛門と一緒に女性ならば膣を締めたり、緩めたりして尿の出口の筋肉である骨盤底筋群を鍛えます。
腹圧性、切迫性尿失禁の両方に有効です。
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おしっこを我慢する訓練
トイレに行きたくなっても、すぐに駆け込まないで我慢する訓練です。初めのうちは5分から15分と徐々に我慢の時間を延ばしていきます。切迫性尿失禁に有効です。
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薬物療法
バップフォー、スピロペントなどの薬がありますが、骨盤底筋体操、ウロマスターとの併用も良いでしょう。
おねしょ(夜尿症)
- ▼小学校低学年で約10%が、おねしょ
- 2歳児ではその1/2が、3歳児では1/3、4歳児では1/4のお子さまがおねしょをしています。5、6歳で約15%、小学校低学年で約10%、小学校高学年で約5%にみられます。12歳ぐらいになるとその多くは消失します。
- ▼いつ病院に受診すればいいの?
- 5~6歳過ぎても、おねしょで悩んでいる方は、気軽に受診してください。
- ▼治療の3原則は、「あせらない」・「おこらない」・「起こさない」
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「あせらず」、「おこらず」、「おこさず」の3つの原則を守ることです。また、夜尿症は冬に気温が低下すると増悪するのが一般的です。夜間睡眠中の冷えをいかに防止するか、工夫する必要があります。
夜尿の原因の根本は遺伝的なものであり、決して親の育てかた、本人の性格、生活態度の不摂生等が原因でないことを強調しておきます。
一般的に使われる薬剤としては抗利尿ホルモン剤(デスモプレシン)、三環系抗うつ剤(トフラニール、アナフラニール、トリプタノール)、副交感神経遮断剤(バップフォー、ポラキス)などが主流です。
こどものおちんちん
- ▼こどもの包茎は心配しないで
- 男の子が包茎だと気にする母親が多いですが、思春期前の子どもは、ペニスの先端(亀頭)が皮で覆われている状態が普通です。亀頭が完全に皮をかぶり、手でもむけない「真性包茎」は、乳児では8割、幼児では6割、小学校低学年では4割、高学年では2割ほどいますが、成長とともに思春期になると、ペニスは成長し、亀頭は自然に露出するようになります。
- ▼包皮に黄色いできもの
- よく皮のかぶった下に黄色いウミようなかたまりを見ることがあります。できものやウミと思って来られるかたもいますが、これはおしっこのかす(恥垢)です。無理に皮をめくって取ることもできますが、痛みがともない血も出ます。この場合は様子を見ていればそのうち皮がむけると同時に排出されますのでご安心ください。何回も包皮が腫れたり(包皮炎)炎症を繰り返す場合だけ取ることにします。